季節は冬、インフルエンザの季節である。久々のブログ更新である。
実は、体調には何の変化もないから書くこともない。読む方としては面白くもないだろうが、自分自身にとっては良いことである。
一昨日は、高校時代の同級生の奥さんが亡くなったのでお参りに行ってきた。
実は4月に亡くなっていたのだが、しばらく音沙汰もなかったので知らなかったのである。喪中のハガキが届いたのでわかったのである。
彼は温厚な性格で人当たりも良く、真面目な男である。学校の先生をしていて、最後は小学校の校長で退職した。評判の良い校長だった。
奥さんもとても良い人だったという。ずっと膠原病を患って闘病していて、今年になって具合がいよいよ悪くなって余命を宣告されて、最後の4ヶ月は緩和ケア病棟で過ごして亡くなったということだった。
「麻生くん、俺はまだ立ち直れんよ。悲しくてたまらん。生きがいが無くなった。それでも、こうして生きていかんと仕方ないね」
なんの慰めの言葉もみつからなかった。ただ彼の話を聞くだけだった。
「本当に少しでも長く生きたいって言ってね、生きる意欲の強い人やったよ。
先生、苦しい治療でもいい。少しでも長く生きられるのなら治療して下さい。耐えられます。って言ってね。
余命を宣告されてね、二人で抱き合って泣いたよ。それでも、一日一日を大事にして生きていこうやって話してね、最後の4ヶ月は、俺は病棟で暮らしとったよ。
亡くなってみて、本当に俺にとって大事な存在やったんやなあて、つくづく気づいたよ。病棟で色々料理を作って食べさせてやったよ。美味しいって言ってくれるのが嬉しかったねえ。今はこうして一人になってね。もうなんも作る気にもならんから、毎日ただあるものを食べてるだけでね・・・」
彼は来年度から地区の人権擁護委員を勤めることにしたという。
「Oくん、それはいいよ。地域の人のために頑張ってくれよ。人のために働くのはまた新しい生きがいにもなるやろ」
「そうやね。まだまだ俺も頑張って生きていくよ」
彼は立ち直ってくれるだろう。
人の人生、夫婦愛、生きがい。いろんなことを教わって、彼の家を後にした。
私はまだまだ恵まれている。ありがたいことである。
Oくん頑張ってお互い生きていこう。