あそちゃんの白血病闘病記

2019年9月30日に発覚した、慢性リンパ性白血病の闘病記です。

闘病記じゃなくて旅行記(ネパール派遣隊)

さて、白血病の闘病記のブログなのですが、3年9ヶ月ぶりにネパールに行って来ましたので、その旅行記を書かせていただきます。

 

3年9ヶ月ぶりに「ネパール歯科保健医療協力会」の37次隊ミッション隊員としてネパールに行ってきました。21回目(多分)の訪問となりました。

今回は12月に派遣される38次隊の先遣隊として、久々に会うネパールの人たちとの親睦、コロナ後の現地の状況、現地スタッフの活動状況の把握などを目的として行ってきました。

活動期間はわずか4日間でしたが、その間に現地に滞在して感じたことなどを少しお伝えしたいと思います。4日間で何を感じたかを一言でいえば、変化していくネパールの姿でした。

まずはカトマンズのトリブヴァン空港に着いて思ったのが空港が明るい、そして綺麗。空港の駐車場も整備されていて、大きなビルが建っていました。定宿に向かう道も綺麗、走っている車も以前のようにボロボロの車ではなく比較的新しい車が多くてびっくりでした。

定宿のサンセットビューホテルに到着して、夕食は、蕎麦定食を食べました。変わらぬ美味しさでした。ホテルに併設されている蕎麦レストランの蕎麦は、ネパール西部のカリガンダキ地方で作られる蕎麦を日本で修行したネパール人スタッフが手打ちで作っています。日本で店を出しても決して引けを取らない美味しい蕎麦で、4日間の滞在中も日本からの団体ツアー客などが頻繁に利用していました。ホテルも今年の4月から再開されたとのことで、まだお客さんもあまり戻っていませんでした。しかし部屋はリニューアルされて綺麗で快適になっていました。

 

2日目は蕎麦レストランのテラス席で朝食。


その後現地スタッフたちとミーティング。打ち合わせ後は、いろいろと世間話に花を咲かせました。昼食はカツ丼を食べました。こちらも日本でも充分勝負出来る美味しさです。

夕方からはお土産を物色にカトマンズの繁華街のタメルへ。タメルはいつものにぎやかな雰囲気でしたが、道路際にゴミがほとんど落ちていないのにびっくり。街灯や店内の明かりも増えて、街が明るくなっていました。

夕食は現地の歯科医師のA先生推薦のタメル近くのチベット料理の店でギャコック鍋(チベットの鍋料理)とモモ(チベット餃子)を食べました。美味くて最高!食べ過ぎました。最後にはバター茶も出ました。バター茶は初めて飲みましたが、塩辛いミルクティーかバタースープといった味でしょうか。

 

3日目の午前中は私はフッ化物洗口の実施状況のチェックのため4校の学校訪問へ。ある学校では卒業生の送別会が盛大に開かれていて、子どもたちがフッ化物洗口の後でネパーリーダンスを披露してくれました。民族衣装を着て一生懸命に上手に踊る子どもたちの姿はとても可愛らしくて、心が癒やされました。

昼食は新しくカトマンズ市内の真ん中に出来たマリエットホテルへ。豪華すぎるホテルです。ロビーもレストランも出来たばかりでピカピカ、屋上にはプールまであるようです。こんな豪華なホテルは、なんだか落ち着かずソワソワです。みんなでヤギのカレーを食べましたが、これが絶品。今まで食べたカレーの中でベストワンです。ついでにケーキもたくさん頼んでみたのですが・・・はい、こちらは私の自宅でやっているカフェ「カフェチャイカ」に軍配が上がりました。

午後からは歯科大学と歯科大学病院を訪問。ネパールも新しい技術がいろいろと導入されていて日本で治療するのと変わらないレベルの治療が受けられるようになっているのを感じました。

夕食はカトマンズの街中の日本料理の店「居酒屋北海道」で活動拠点のゴダワリ市長ご夫妻と現地スタッフの代表をご招待して会食。日本料理をネパール人の皆さんは喜んでくれていたようですが、我々日本人はやっぱり日本の居酒屋が一番!でもネパールで本格的なラーメンや寿司、焼き鳥などが普通に食べられるんですね。びっくりでした。

 

4日目はいよいよ帰国日です。朝食前にホテルから歩いて30分くらいのところにある古都パタンへ散歩に出かけました。道沿いにビルや商店が増えてにぎやかです。


ホテルに戻って、朝食を食べ出発。

午前中は歯科衛生士学校と附属病院を見学。こちらも最先端の技術が導入されていました。CTもあり、インプラントはもちろんデジタル印象もアライナー矯正もやっていました。

午後からはネパールで一番有名な歯科医院を見学する予定でしたが、まだ時間があるということで街中を散策。古い商店が並ぶ中におしゃれなカフェが出来ていて、そこでティータイム。

予約時間に近くなったのですが、車2台に分乗して行動していたので私のグループは先導車とはぐれてしまって、前日昼食を食べたマリエットホテルで車から下ろされてしまいました。ここで待つようにと運転手から言われてしばらく待っていたのですが、状況不明なため仕方なくタクシーでホテルに戻りました。

ホテルに戻って、昼食に天ぷら蕎麦を食べて、時間があったのでホテル近くの街中へ出かけました。街の歯医者さんが出来ていたので見学させてもらいました。



ホテルに戻って荷造りなどしていると、先導車部隊が戻ってきました。私達だけ先に待っていて、後で合流して一緒にまたカレーをマリエットホテルで食べるつもりだったとのことですが、うまく連絡がつかなかったようでした。

午後4時半にホテルを出発して空港へ向かいました。渋滞しているかもしれないので早めに出ましたが、空港でたっぷりと時間があって、ちょっとした荷物のトラブルもあったのですが時間はかかりましたが余裕で解決。無事に出発して定刻通りに帰国出来ました。

 

変化しつつあるネパール。写真でお伝え出来たでしょうか?なんだか食のレポートみたいになってしまいました。お許しあれ。

 

ネパールの歯科事情(聞き書きですので、少し間違いもあるかもしれません)

 

歯科大学について

現在ネパールには15校の歯科大学があり、そのうち国立大は2校。受験した上位者100名が国立大に入学出来て学費は免除。その他の合格者は私立大へ進学する。各大学の1学年の定員は約50名。5年間学んだ後で1年間の病院実習。その後国家試験があり毎年500名くらいが受験。合格率は約50%。ただし年3回国家試験があり何度でも試験を受けることは出来る。私立の学費は6年間で300万ルピー。講義はすべて英語で行われる。

 

歯科衛生士学校について

現在歯科衛生士学校はカトマンズに4校、その他の地域に5校。3年間のカリキュラムで1学年定員は約40名。卒業後は国家試験があり、ほぼ90%くらいの合格率である。ただし現状では就職状況があまり良くないので、卒業して医学部へ進む学生や、海外へ出て働く卒業生も多い。学費は3年間で45万ルピー。

ちなみにネパールの公務員の平均給与は月15,000ルピー程度。9月末のレートは1ルピーは1.12円。

 

年々歯科医師も増えている状況で、ネパール歯科保健医療協力会の活動も治療から保健医療や予防教育へシフトしてきました。今後は現地で歯科治療を行う機会はなくなっても保健医療と予防教育の充実は必要でしょう。

現地の学校でフッ化物洗口はこれまで60校くらい行っていたのですが、コロナ以後は15校くらいに減ってしまいました。元の状況に戻れるようにサポートを続けていく必要を感じました。