毎日更新していると、めんどくさくて飽きられるだろうなと、そんなこと思いつつ、やっぱり書き込みしてしまいます。
今日は、幼小中学校時代の同級生で、私の仕事を支えてくれてもいた技工士Oさんの話です。
彼とは、同級生であっても、プライベートではそんなに親しくはしていませんでした。仕事ではお互い敬語で話をするのは、仕事は仕事と割り切っていたからでしょうか。別に仲が悪いとかそういう訳でもなかったのですが・・・
今年が初盆でしたから、もう2年前のことになるのでしょうか。
ある日、技工の制作物を持ってきた彼が信じられないことを言いました
すみません。技工の仕事ですけど、もう出来なくなると思うので、区切りの良いところで辞めさせて下さい。
どうしたんですか?
実は膵臓にちょっと異常があって、もしかするとすごくヤバイかもしれないので。
えっ、まさかそんな。
いや本当なんですよ。もうすぐ結果が出ますけど・・・
それから少しして彼は、またやってきました。
やっぱり膵臓ガンでした。5年生存率は10%だそうです。でも10%の生存率というのなら、私はその10%になれるように頑張ろうと思います。
なんと言葉をかけていいのか、わかりませんでした。慰めの言葉も、励ましの言葉も何もみつかりませんでした。
入院してすぐに、私は彼のお見舞いに行きました。
ああ、わざわざありがとうございます。今は抗がん剤とモルヒネの点滴で治療中です。痛みも取れて随分楽になりました。頑張って治していけそうな気がします。すみません。忙しいのにわざわざ来て頂いて。
彼のしっかりとした言葉に、病気と闘っていく闘志を感じました。
しかし、数カ月後に彼は帰らぬ人となりました。
人は自分が極限の状態に置かれた時、あんなに強くなれるものなのでしょうか?
堂々と病と闘って、そして帰らぬ人となったOさん。お見舞いに行った時の彼の平然とした態度に私は圧倒されました。
彼があんなに強い人だったとは、全く思ってもいませんでした。
Oさん、いや、今はOくんと呼びたい。私は君のこともずっと忘れません。