あそちゃんの白血病闘病記

2019年9月30日に発覚した、慢性リンパ性白血病の闘病記です。

慢性リンパ性白血病闘病記5

毎日更新していると、めんどくさくて飽きられるだろうなと、そんなこと思いつつ、やっぱり書き込みしてしまいます。

今日は、幼小中学校時代の同級生で、私の仕事を支えてくれてもいた技工士Oさんの話です。

彼とは、同級生であっても、プライベートではそんなに親しくはしていませんでした。仕事ではお互い敬語で話をするのは、仕事は仕事と割り切っていたからでしょうか。別に仲が悪いとかそういう訳でもなかったのですが・・・

今年が初盆でしたから、もう2年前のことになるのでしょうか。

ある日、技工の制作物を持ってきた彼が信じられないことを言いました

すみません。技工の仕事ですけど、もう出来なくなると思うので、区切りの良いところで辞めさせて下さい。

どうしたんですか?

実は膵臓にちょっと異常があって、もしかするとすごくヤバイかもしれないので。

えっ、まさかそんな。

いや本当なんですよ。もうすぐ結果が出ますけど・・・

 

それから少しして彼は、またやってきました。

やっぱり膵臓ガンでした。5年生存率は10%だそうです。でも10%の生存率というのなら、私はその10%になれるように頑張ろうと思います。

なんと言葉をかけていいのか、わかりませんでした。慰めの言葉も、励ましの言葉も何もみつかりませんでした。

入院してすぐに、私は彼のお見舞いに行きました。

ああ、わざわざありがとうございます。今は抗がん剤モルヒネの点滴で治療中です。痛みも取れて随分楽になりました。頑張って治していけそうな気がします。すみません。忙しいのにわざわざ来て頂いて。

彼のしっかりとした言葉に、病気と闘っていく闘志を感じました。

しかし、数カ月後に彼は帰らぬ人となりました。

人は自分が極限の状態に置かれた時、あんなに強くなれるものなのでしょうか?

堂々と病と闘って、そして帰らぬ人となったOさん。お見舞いに行った時の彼の平然とした態度に私は圧倒されました。

彼があんなに強い人だったとは、全く思ってもいませんでした。

Oさん、いや、今はOくんと呼びたい。私は君のこともずっと忘れません。